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見えるものをそのまま計測する | Mid-360がハンドヘルドスキャナーにおける高精度測定をアシスト
2024-12-3技術の発展と成熟に伴い、3D LiDARスキャン技術に関連する製品は拡大し続け、昨今では様々な業界で広く応用されています。今回は例として中国の有名ブランドでのハンドヘルド3D LiDARスキャナーについて紹介いたします。このスキャナーはLivoxのMid-360半球形非反復3D LiDARを搭載しており、屋内外の環境での測量およびマッピング作業に効率的かつ高精度な3Dモデリングソリューションを提供します。
3D LiDARでのスキャン技術、または「リアリティキャプチャ技術」とも呼ばれるこの技術は、測定対象の表面の三次元の座標データを迅速かつ正確に取得し、点群を可視化することができます。この技術は、高効率、高精度、高完全性という利点を持っています。
技術の発展と成熟に伴い、3D LiDARスキャン技術に関連する製品は拡大し続け、昨今では様々な業界で広く応用されています。今回は例として中国の有名ブランドでのハンドヘルド3D LiDARスキャナーについて紹介いたします。このスキャナーは LivoxのMid-360半球形非反復3D LiDARを搭載して おり、屋内外の環境での測量およびマッピング作業に効率的かつ高精度な3Dモデリングソリューションを提供します。
Livox Mid-360 LiDARを搭載したハンドヘルド3Dスキャナー
効率的に高精度データの収集が可能なMid-360を搭載したハンドヘルドスキャナー
このハンドヘルド3D LiDARスキャナーは、Mid-360 LiDAR、可視光カメラ、RTKなど複数のモジュールを統合した軽量ボディが特徴です。このスキャナーは、大量の点群データと可視光画像データを迅速に処理する能力を持っています。現場で測量士は、スキャンを完了した後にリアルタイムでスキャン結果をプレビューすることができ、データに不具合や欠損がないかを確認し、現場の再訪問や再度の作業を避けることができます。
点群結果のリアルタイムプレビュー
従来の水平または垂直の配置方法とは異なり、このスキャナーに搭載されているMid-360 LiDARは地面の水平面に対して20°の傾斜をつけた状態で取り付けられており、地面、前方のエリア、天井を含む複数の方向をカバーすることができます。実際の作業中には、現場の作業員は角度を意図的に調整したり、同じようなプロセスを繰り返したりする必要がなく、全方位のデータ収集を可能にし、各方向に対するスキャン操作の効率を向上させます。
地面に対して20°の傾斜でMID-360 LiDARを設置
現場によっては、現場作業員が長時間の測定作業のために機器を持ち運ぶ必要がよくあります。測定機器がかさばると、現場作業員にとっては作業負荷が増加します。ほとんどの従来の機械式マルチラインLiDARシステムは約1kgの重量があり、追加のアクセサリーや部材を含めると、ハンドヘルドマッピング機器全体が数キログラムの重量になり、サイズもかなり大きくなるため、持ち運びが不便であり、とても使い勝手が良い製品とは言えません。
従来のマッピング機器とは異なり、このハンドヘルドマッピングデバイスは軽量で携帯性に優れたMID-360 LiDAR（重量はわずか256g、サイズは6.5x6.5x6cm）を内蔵しており、一人での独立したハンドヘルド操作をサポートしています。これにより持ち運びがしやすくなるだけでなく、作業員への負担も効果的に軽減し、実際の作業効率を向上させます。
サイズを小さくと重量を軽くしたにも関わらず、MID-360は強力な製品性能を誇っています：360°x59°の超広視野角、秒間200,000点のポイントクラウド出力能力、より広いスキャン範囲、そしてより高いスキャン効率を持っています。その計測範囲は最大70m@80%（40m@10%）に達し、 屋内外のマッピング作業に対応しています。ターゲットエリアの細部を正確に測定することができ、さまざまな計測ニーズに応えます。
MID-360は360°全方位の超広角視野を持つ
従来の機械式LiDARシステムが数百万円を超えることが珍しくなかったのに対し、MID-360の価格はわずか91,740円であり、生産と応用のコストを大幅に削減し、ハンドヘルドマッピングデバイスの普及を加速させています。
ハンドヘルドスキャナー
多様な応用シーン：「見えるものをそのまま計測する」
現在、このハンドヘルドスキャナーの応用分野はますます多様化しています。私たちは、古い地区の改修プロジェクト、沖合の送電塔プラットフォームのモデリング、文化遺産の保護での実際の仕様事例を選び、どのように効果があったかを分析いたしました。
1. 古い街の改修プロジェクト：LiDARスキャンを使用して、センチメートルレベルのポイントクラウドモデルを取得
ある都市は、古い地区を改修するための都市更新政策を導入しました。しかし、都市の発展に伴い、古い設計図と、実際の建物、道路、その他のインフラとの間には大きな差異があったため、地区の実際の3Dモデルを取得し、新しい設計図を作成する必要がありした。
従来の設計図を取得する方法は通常、メジャーテープを使用して寸法を測定することが求められます。この手法は実際のところ非効率的であり、場合によってはより大きな誤差が生じやすく、また、見落としの可能性もあります。特定のデータを見落とした場合、作業のやり直しと測定が必要になり、作業効率に影響を与えます。
都市の古い地区の改修プロジェクトでは、スタッフはハンドヘルドマッピング機器を使用し、改修エリアにてLiDARスキャンを行い、 高精度のセンチメートルレベルの点群データを取得することができました。
ハンドヘルドマッピング機器はMID-360 3D LiDARを搭載しており、広い視野と長い到達距離を持ち、効率的な操作体験をもたらします：以前は3人が7日間データ収集に費やし、さらに別の人が7日間モデリングに費やす必要がありましたが、現在は作業員1人が1日でデータ収集を行い、別の担当者が1日でモデリングを行うだけになります。そのため１案件に対する人的リソースを減らしながらも、作業効率を大幅に向上させることができます。
ある古い街の改修プロジェクトの点群マップ
点群モデルに基づいた地区の設計（完成予想図のレンダリング画像）
2. 沖合の送電塔プラットフォームのモデリング：効率的で便利かつ精度の高い計測
特殊なシナリオでの測量ニーズにおいて、高精度で柔軟性のあるハンドヘルドマッピング機器は重要な役割を果たします。最近、南沙橋（中国広東省付近の橋梁）近くの沖合送電塔プラットフォームにて解体および再建の計画が立案されました。建設の次のステップを少しでも容易にするためにプラットフォームの高精度モデルが必要とされました。
この送電塔プラットフォームは1979年に建設され、建設設計図は手描きで作られていたため、精度が低い情報しかありませんでした。さらに、このプラットフォームは長期間にわたり海水と雨による侵食を受けており、既存の文書ではその構造を正確に記述することができなくなっています。また、このプラットフォームの特殊な環境条件下では、トータルステーションやプリズムを設置するなどの従来の測定方法を使用することは、大きな困難と高いコストに直面していました。
このような背景から、作業員はハンドヘルドスキャナーを使用してプラットフォームの実際の3Dモデルをスキャンしました。各キーポイントの座標を正確に取得することで、それぞれの固定杭の中心の正確な位置を計算することに成功し、タワークレーンのスムーズな設置の成功へと導きました。従来のトータルステーションを設置することと比較して、ハンドヘルドマッピング機器を使用することで、コストを80％節約し、作業効率を2倍にすることができました。
調整点を通じて固定杭の中心に対応するプラットフォーム位置を決定
点群の出力
3. 文化遺産保護：ポイントクラウドと可視光をリアルタイム融合し、古代建築の3Dモデルを構築
ハンドヘルドマッピング機器は、MID-360 LiDARと可視光カメラを統合しており、点群データと可視光データのリアルタイムでの融合が可能です。収集されたトゥルーカラー点群データを専門のモデリングソフトウェアにインポートすると、古代建築の3Dモデルが構築されます。
九龍壁モデル再構築プロジェクトでは、 作業員はハンドヘルドLiDAR機器を使用してデータを収集し、詳細なモデルを再構築することに成功し、龍の鱗がはっきりと見えるほど鮮明なモデルを完成させました。このモデルは、古代建築の外観と構造を正確に反映するだけでなく、研究者が異なる視点から観察・分析し、よりデジタルアーカイブのために利用しやすくします。また、このような3Dモデルは徐々にゲームシーンの開発にも使用されるようになり、開発サイクルを短縮するだけでなく、ユーザーに、よりリアルな没入感をもたらします。
九龍壁の点群モデル
3D LiDARハンドヘルドスキャナーは、3Dモデルの再構築のための新しい技術手段を提供します。ハンドヘルドスキャナーの最も重要なモジュールの一つとして、MID-360 LiDARはコンパクトなサイズだけでなく、超広角FOV（Field of View）、密な点群データの取得など、数多くの利点を誇っています。これにより、効率的に高精度の測量結果を得ることができ、ユーザーのコストを削減し、効率を向上させるのに役立ちます。
Livox Technology Company Limited (Livox) is an independent company founded through DJI's internal incubation program and dedicated to the development of 3D lidar technology.
Livox was founded in 2016 with the resolve to break through technological barriers in the lidar industry and reduce the threshold for mass production by producing high-quality, reliable, and cost-efficient lidar sensors that can be applied in a wide range of fields, including the automotive industry, smart cities, surveying and mapping, and mobile robots.
Over the past few years, Livox has applied for 587 patents for its unique sensor designs and rotating mirror hybrid solid-state lidar technology. Since the Mid product series was rolled out in January 2019, Livox has served more than 1500 customers, from 26 countries and regions, including the United States, Canada, China, Japan, and the European Union.